日本において「フールス紙」とは高級筆記用紙の代名詞です。
明治時代、イギリスからそういった高級筆記用紙が輸入され、
「道化師・道化師帽子」の透かしが入っていたようです。
本国イギリスにおいても「フールスキャップ」と呼ばれていました。
Youtube(https://youtu.be/xs3J9Pai7V4)で「Foolscap」を説明してるワン!
下記の写真は当時の沢山作られていたFoolscapのひとつだろうワン!(https://www.quora.comより)
2019年7月、山本紙業内の隅っこから出てきた見本帳にフールス紙と思われる紙を発見したワンダホー!!見つけた時はブルルと震えたワン!
ちなみにフランスの工房で作られた紙みたいだワン!
「フールスキャップ」は万年筆での
素晴らしい筆記性を持っていたようです。
この優れた万年筆筆記用紙の国産化を目指し、
数種の「フールス紙」が生まれました。
国内初として生まれた鵬紙業(旧:菊田洋紙店)の
「OKフールス」
渡邉初三郎商店(現:ツバメノート)の
「フールス紙」
そして今は廃盤になってしまった
鵬紙業(旧:菊田洋紙店)の
「バイキングフールス」など
製紙メーカーと販売店が様々な
研究を積み重ねて開発したようです。
インタビュー
国内生産の「フールス紙」として初めて誕生した「OKフールス」。
現在でもこの銘柄を維持し、販売している
株式会社 鵬紙業 仕入部課長 斎藤俊介さんに
お話をお伺いしました。
「OKフールス」は現在、日本製紙 八代工場で抄造されています。「OKフールス」の前身となる銘柄が王子製紙の小倉工場で抄造されていた為、「OK」はその名残りとして残っています。
ちなみに王子製紙は、2024年に刷新予定の1万円札にデザインされている渋沢栄一が設立したんだワン!
王子製紙は戦後直後の法律により分割されて、現在の王子ホールディングスと日本製紙に繋がってるんだワン!
ひとつの銘柄を何十年も維持していくのはとても大変な事ですね。品質改善や生産コストの見直し、そして設備投資など様々な過程があったと思います。抄造工場の変更もそのひとつだったのでしょうね。
数年前、これまで使用し続けてきた「OKフールス」のダンディロールが遂に寿命を迎えました。その際に「OKフールス」を継続するかどうかの判断を迫られました。しかし私達は銘柄の継続を決意し、これまでと全く同じ柄のダンディロールを製作しました。
ダンディロールとは透かしロゴと簀の目を表現するために抄紙機にセットする金属網ロールだワン!
参照https://en.wikipedia.org/wiki/Watermark#Dandy_roll_process
とても高価な部品なのに、そのリスクを背負って「OKフールス」の継続を決意されたのは、本当にすごいことですね!
現在においても「OKフールス」はノート、便箋用紙として活躍していますが、とある県では小学校の漢字清書用紙として使用されているんですよ。
素晴らしいですね!!
子供達に良い紙を体験させる、紙によって書き心地が異なることに気付いてもらう、そして良い紙に書くときの心構えを持つことを教えるなんて、本当に素晴らしいことですね!!
「OKフールス」がこういった使用をされる事は非常に光栄な事です。これからもこういう用途においても「OKフールス」が広まって欲しいですね。
鵬紙業さんのインタビューを
させていただいて感じた事は
「OKフールス」というブランドを
無くしてはいけないという
熱い想いでした。
シワシワ通信は
こうした紙を大切に想い
丁寧に紹介していきたいです。
そしてこの記事が
「OKフールス」と読者のみなさんを
繋ぐきっかけになれれば
とても嬉しいです。